真咲輝司 Rehabiri knock

大学病院で勤務する理学療法士

心臓リハビリテーション

【心不全の最新のトピック】心不全の新しい指標

心臓は、自律神経と密接に関係しており、健常の場合は交感神経と副交感神経が規則的にバランスをとっています。 しかし、心疾患や脳血管疾患などコンディションが障害されていると、多数の有害事象を生じることが報告されています。 例えば、副交感神経刺激…

HFrEFとHFpEFで最大酸素摂取量の改善の仕方が違う? 最大酸素摂取量が向上するメカニズムとは?

世界では2000万人以上が心不全と診断されており、昨今の高齢化に伴い心不全患者は増加の一途をたどっております。 そして心不全による死亡率は高く、世界で早急に対策を立てていかなければならない課題と言えます。 心不全は大きく2種類に分けることができ…

わかりやすい酸素摂取量のド基礎編①

フルマラソンのトップアスリート選手と一般市民ランナーが同じ3km/hの速度で5kmのジョギングをしたとします。走り終わった後、どちらがより疲れているでしょうか? おそらく、一般市民ランナーでしょう。川内選手くらいのトップ選手なら話は別ですが。 この…

高負荷インターバルトレーニングの安全性・有効性

心大血管疾患を有する患者さんに対して行う運動療法(以下:心臓リハ)を実施することで、運動耐用能の改善や、生活の質(以下QOL)の向上に寄与するとされています。またtarorらによると、1年間心臓リハを実施することで再入院率の低下、死亡率の低下にも寄与す…

筋肉量が低下すると死亡率が上がる? 心筋梗塞患者の最近のトピックス

Sarcopenia(サルコペニア)という疾患は1989年にRosenbergにより提唱された造語で“Sarco”は「筋肉」”penia”は「減少」を意味します。サルコペニアになると健常な方と比較し2〜5倍加齢に伴う筋力量の低下が起こると報告されています。そして筋力低下はその後の…